C++20 Contract

C++

そういえば最近はC++関連のことに触れていないなと思ったので、今日はまだ日本語の説明があんまりないように見えるContractでも取り上げてみたい。サーベイ不足だったら申し訳ない。提案に関する情報は、 P0542R3: Support for contract based programming i…

AIアシスタントの中身はどうなっているんだろうか

たまには下調べや引用などをせずに思ったことを適当に書き散らしてみたいと思う(いつもでは?)。なので、この記事には裏が取られた情報や5秒ググればわかることなどは書かれていない。すべて想像で書いている。 昨日Siriに少し話しかけており、ふとこいつ…

Rust Book 勉強会 #3 フォローアップ

Rust Book 勉強会で発表をしてきた。 rust-kansai.connpass.com これは、結構前にQiitaのC++アドベントカレンダーで書いた内容と、Ben Deane氏によるCppConでの発表"Using types effectively"が下敷きになっている。 www.youtube.com あ、この資料にクレジッ…

Rustで型推論を助けるトリック

Rust業界に詳しくないので既に広く知られているものかもしれないが、昨晩突如として以下のようなトリックを思いついた。 struct X<T> {/* fields omitted */} impl X<f32> { pub fn f32(self) -> Self {self} } impl X<f64> { pub fn f64(self) -> Self {self} } let x = </f64></f32></t>…

Rustでtraitのassociated typeに対してtrait boundaryを課す

RustのTraitは内部に型を持つことがある。関連型(associated type)だ trait Hoge { type Value; } impl Hoge for Piyo { type Value = Fuga; } このValue型についてトレイト境界を付けたい。 つまり、ある型Tがあり、型<T as Hoge>::ValueがOtherTraitを満たす場合の</t>…

Rustでgenericなenumを作る

パッと出てこなかったので。 例えば、位置か速度か力かわからないベクトルがあるとする。すると、Rustならenumにするだろう。 enum CoordKind { Position{x:f64, y:f64, z:f64}, Velocity{x:f64, y:f64, z:f64}, } let pos = CoordKind::Position{x: 1.0, y:…

GitBookでドキュメントを作りCircleCIでGitHub-pagesにpushする

今更感 github-pagesに直接何か生成して置くのもCircleCIを使うのも始めてでNode.jsを真面目に使うこともなかった人間がいきなりこれをやったらどうなるかの覚書 GitBookがクラウドサービスに注力してCLIの開発は基本的にやめるよとか言ってるタイミングで自…

2018年にしたこと

ブログ記事を書こうとして、年が変わって一発目だったことに気づき、総括的なことをするべきかどうか考えている。3月の年度末に今年度でやればいいのでは(引き伸ばし癖)という気持ちが芽生えているからだ。 実は、10月くらいに一度総括をしようとしていて…

RustとC++のジェネリクスの性格の差

今までRustは使いまわすことのない適当なスクリプト的にしか使ってこなかったので、実際のところ本質的に難しいことは何もしてこなかった。その間は非常に楽で、言われるほど難しくないのではと思っていた。が、最近コードを使いまわそうと思って書き始めた…

最強のC++実装TOMLパーサーが完成した

ここ1, 2週間費やしていた作業が完了し、めでたくtoml11のバージョン2.0.0をリリースした。 github.com このバージョンアップで、 コードが凄まじく美しくなり、 エラーメッセージが最強になり、 TOML v0.5.0 (最新) に対応した。 せっかくなのでこの記事で…

コードの汎用性と規模の相転移点

On the quality of academic software | Daniel Lemire's blog 同僚がSlackに貼り付けたこの記事に同意しすぎて気絶している。

脳を破壊するFortranコード

今日、後輩と色々試していて面白いことに気付いた。Fortranのキーワードは、予約語ではない。Fortranはdoとかifとかといったキーワードを持っているが、これらは予約語ではない。 ググると規格書のセクション番号込で情報が出てくる。 Keywords in Fortran W…

GitHubのシンタックスハイライトを直した話

GitHubは自動でシンタックスハイライトがされるが、言語仕様が今も変わっていくような言語(大体の使われている言語はそうだ。Goのように意図的に固定している例外を除いて)ではたまにそれが古いままで、公式ページのハイライトがおかしいことがある。 TOML…

CとC++のIdent

C++ C

今日、妙な話を聞いた。CかC++かでコードを書いていたところ、変数名を長くすると32文字だかそこらでtruncateされてしまい、前半が同じ名前の変数を使っているとコンパイルエラーになってしまったというのだ。私は(少なくともC++で)変数名に文字数制限があ…

std::ratioについて

C++

C++にはコンパイル時の有理数計算ライブラリがある。個人的な理解では、これは<chrono>のために入ったライブラリで、<chrono>がdurationを綺麗で速い(使いやすいとは言っていない)やり方で実装するためのものだ。コンパイル時に比率を計算できるので、実行時にかかるオーバ</chrono></chrono>…

Permission denied (publickey) on Travis.CI

タイトルで察した方は帰って結構です。 git submoduleというのがある。これは、別レポジトリをレポジトリの一部として管理できる機能で、要するに依存しているレポジトリのURLと対応するコミットをコードの一部として管理するものだ(大雑把すぎる)。すると…

アライメント解説

C++

しばらく放置してしまっていた。中々書くべきことが見つからなかったので。Nintendo Switchを購入してしまい、遊んでいたというのもあるが。 今回は、ちょっと普段気にしないアライメントのことについて話してみようと思う。 以前、C++17でのアライメント指…

開発ブログの必要性

何かを開発していると、何かの目的(ランタイムパフォーマンスなど)で少しわかりにくいハックをする必要が出てくることがある。もちろんそういう場所ではコメントを入れるわけだが、長くなりすぎたり、一つのソースファイルから複数のソースファイルへ言及…

今日、外に出ると晩夏の匂いがした。湿気と、草木と、熱気の残り香。夏が終わりかけていることと、それでもまだ夏であるということが、アパートの廊下の外を見るまでもなくわかった。外を歩きながら、今年の夏が殆ど夏らしいことができないまま終わろうとし…

Expression templateとfmaについて

Fused Multiply Addという命令がある。これは、a * b + cという形の演算を1命令で処理するものだ。丸めが一度しか走らないので精度がよくなる。以前、理論値と数値計算を比較してテストするときにこいつが使われるかどうかでテストが通ったり落ちたりして困…

maveの中身について

前回、SIMDベクトルライブラリを作った話をしたが、そこでやっていることについてかいつまんで書いておく。 まず、以下のようなクラスがある。 namespace mave { template<typename T, std::size_t R, std::size_t C> class matrix; template<typename T, std::size_t N> using vector = matrix<T, N, 1>; } これについて、ごく普通の演算子</t,></typename></typename>…

SIMDベクトル・行列ライブラリを作った

TL;DR 高水準なAPIでSIMD命令を使って小さなベクトル・行列計算するためのライブラリを作った。 github.com 名前は安直だが MAtrix と VEctor からとった。 数年前にもExpression Templateを使って似たようなものを書いたことはあったが、これは的を絞った分…

boost::compressed_pairの使いドコロ

C++

使いドコロがわかりにくいと噂のboost::compressed_pairというものがある。今日はこれの具体的な使いドコロを紹介してみたい。 ところでなぜ私の使っているIMEは「つかいどころ」を「使いドコロ」と変換するのだろう。まあそんなに違和感もないのでこのまま…

追記:リテラル数値について

C++

ところで、昨日の記事で、以下のコードはコンパイルエラーになって面倒だという話をした。 template<typename T> T f(T x, T y) { return x + y; } auto z = f(1.0f, 2.0); // f(float, double) 一応追記しておくと、これはtemplateだから生じる問題とかではなくて、オー</typename>…

リテラル数値と精度について

背景 C++では1.0とか書くとdoubleとして解釈され、floatにするには1.0fなどと書かねばならないことはご承知のとおりだ。また、doubleとfloatの演算の結果はdoubleになる。 これはtemplateを使うときに若干面倒になる。例えば、以下のような関数fを実装したと…

中に入れる型を決めないままコンテナだけを決める

C++

背景 これはある実験機器から出てくる特殊なフォーマットの実験データを読むために作ったライブラリのために考えたやり方である。 そのデータは画像データとヘッダ情報から出来ており、基本的にはそれらのペアを返すことになる。だが数百KB〜数百MB程度と大…

微妙に便利なgccのオプション

C++

普段アセンブリコードを眺めるときは、最初に覚えた方法であることと、たいてい同時に実行して確認しているのもあって、objdumpを使っている。 が、コンパイル結果のアセンブリコードを見たいだけなら-Sで十分である。 $ cat "double add(double x, double y…

reluを分岐無しで実装する

ReLUとは、ご存知の通り、xが正の値ならxを返し、そうでなければ0になるという非常に単純な関数である。だがこれが深層学習において重要な役割を演じたのだから面白い。バックプロパゲーションをする時に微分係数が1より小さいよくある活性化関数だと指数的…

tr1とboost/tr1でis_permutationがつらい話

C++

なんとも重箱の隅をつつくような話だ。 私が開発に参加しているプロジェクトがあり、そこでは(古くから開発されているので)C++98が使われている。だが先進的なものも積極的に使おうとするプロジェクトでもあるので、Boostやtr1を使ってもいた。CMakeでtr1…

一番簡単な画像フォーマット

世の中には画像フォーマットが沢山ある。データを圧縮してサイズが小さくなるフォーマットや、様々なメタデータを持てるフォーマットなど色々だが、自分で作るとなると何が一番楽だろうか。 ある意味ではsvgだろうが、今回はビットマップということにする。s…